もしも撮影用照明を持っていなかったら。無敵!? の“天トレ”

まず、“天トレ”とは、こんなセッティングを言います。

被写体の上方に、薄い白い紙を、やや傾斜をつけて張った状態です。

※通常、プロは、「トレーシングペーパー」という薄い紙を張りますが、ここでは、スーパーやホームセンター、あるいは、100円ショップなどで簡単に入手できる、「障子紙」を使っています。

被写体となる商品の上方(天)に、トレーシングペーパーを張ったセッティング、これが“天トレ”と言われています。

商品写真撮影では、もっともオーソドックスなセッティングと言えます。

本来は、障子紙(トレーシングペーパー)の上から撮影用照明を使って、被写体となる商品を照らすのですが、日中の窓際で撮影できるのなら、照明がなくても、簡単に好結果が得られます。

実際に撮影した結果をご覧ください。

上の写真は、すべて、天トレのセッティングで、白い厚紙で作ったレフ板だけを使って撮影した写真です。


普段、photo-zemiでは、「RIFA(リファー)」という撮影用照明を使って商品撮影をしているので、実は、天トレで撮影するのは、今回が初めてなのです。※天トレの状況をいとも簡単に作り出せるのが、「RIFA(リファー)」という撮影用照明だとお考えください。


実際に試してみた結果は、想像以上でした。


これまで、天トレの状態を作るためには、スタンド2台と横バーを用意して、机を挟むようにセッティング。

横バーに、トレーシングペーパーを取り付けて……と、準備がかなり大がかりになります。

2台のスタンドの設置場所の確保や、横バーの長さを考えて撮影台となる机を選んで……と、撮影環境の条件もきびしいものとなります。

事務所や店舗内で撮影するとなると、ほぼ「無理」という可能性さえあります。


そこで目を付けたのが、撮影用背景紙を取り付けるための道具「背景紙ホルダー・バー」です。

片側だけで背景紙を支えられる「片側支持式」になっています。

そう、この商品を見たときに、「もしかしたら!」と思いついたのです。

片側だけで背景紙を支えられるということは、必要なスタンドは1台だけですみます。

さらに、「一脚型スタンド」を使えば、直径30cm程度のスペースさえあればいいので、撮影場所の条件は、かなり“ゆるく”なります。

本来は、撮影用背景紙を取り付けるための道具ですが、この「背景紙ホルダー・バー」を使えば、天トレが簡単にできるんじゃないかと考えたわけです。


で、さっそくやってみたらこの結果。

上のふたつの作例は、商品写真撮影セミナーの中で、受講生が持参された商品を天トレで撮影したものです。

面倒くさいはずだったセッティングが、なんとも簡単にでき、さらに、予想以上の結果。

「この情報は、発信するしかない!」

「この商品は、是が非でも紹介したい!」

というわけで、リニューアルしたphoto-zemiショッピングで、紹介・販売することとしたのです。


実際に天トレ撮影をやってみてわかったことが、もうひとつあります。

それは、想像よりも広い範囲がきれいに写せるということ。

考えてみれば当然でもあります。

きれいに写せる範囲の考え方の基本は、「バランス良く光があたっている範囲」です。

つまり天トレの場合、上の白い紙の幅に収まる範囲は、きれいに写せる、ということになります。

これは大きなメリットです。

撮影用照明を使う場合、その照明の面積=きれいに写せる範囲、と考えます。

つまり、大きな商品や広い範囲をきれいに写すためには、数万円もする大きな照明を使わなくてはならないのです。


でも、天トレができれば、このとおりです。

大きな撮影用照明があれば、もっときれいに撮ることも可能でしょう。

でも、そんな照明を持っていなければ?

今回、用意できませんでしたが、コース料理や宴会料理など、複数の料理を並べて撮影する必要がある場合も、天トレができれば、相応の結果が期待できるはずです。

上の写真で想像してみてください。どれくらいの範囲がきれいに写せるのかを。

缶チューハイを並べていますが、画面の右から左端までは、だいたい70cmくらいです。

全体が同じくらいの明るさでバランス良く照らされて、問題のない結果で撮影できているのがわかるはずです。


もう一度書きますが、小さな商品でも、大きな商品でも、その大きさに見合った撮影用照明があるなら、何の問題もありません。相応の大きさを持った、優秀な撮影用照明なら、より短時間で好結果が得られるでしょう。

でも、そんな照明を持っていなかったら?


撮影用照明を持っていなければ、“天トレ”撮影です!

天トレセッティングして、商品を置いて、必要ならばレフ板(手作りで十分)を使って、撮影。

その結果に驚くはずです。

「たったこれだけでいいんだ!」と。


窮屈な空間で商品の置き方などを調整しなくてはならない、箱型の撮影ボックスなどと違って、天トレなら、十分な空間があるので、商品の配置などで感じていたストレスも激減です。

料理、アクセサリー、光沢のあるパッケージ、雑貨、バッグ、靴、様々な商品撮影に対応できる“天トレ”撮影。

どんな道具で代用してもかまわないので、今すぐ、試してみてください!

商品撮影が、これまでよりもずっとラクになるはずです。


より便利な道具を用意して、撮影時に感じていたストレスをもっと減らすなら、そして、今、すでに持っているライトスタンドを利用したい場合は……。

天トレに使える「背景紙ホルダー・バー」の販売開始です。

0コメント

  • 1000 / 1000

photo-zemiショッピング

photo-zemiショッピングは、「商品写真撮影ゼミナール photo-zemi(フォトゼミ)」が運営する、ショッピングサイトです。